株価暴落はインデックス投資の避けて通れないイベント
インデックス投資は、経済全体や市場全体の成長を取り込みながら、長期的なリターンを狙う王道の投資スタイルです。S&P500や日経平均、全世界株式といったインデックスファンドに積立を続けることで、広く分散された資産に投資することができます。
しかし、そんなインデックス投資でも避けて通れないのが「株価暴落」です！ブラックマンデー、ITバブル崩壊、リーマンショック、そしてコロナショックなど、市場には過去に何度も大規模な調整局面がありました。こうした局面では、数週間〜数か月で数十％の資産が目減りすることも珍しくありません。
それでも、長い目で見れば市場は回復し、過去最高値を更新し続けてきました！大切なのは、暴落が「いつか必ず来るもの」として想定内の出来事だと理解し、冷静な判断を持ち続けることです。
狼狽売りを防ぐために心のバッファを持つ
多くの投資家が暴落時に陥るのが、「感情的な売却」、いわゆる“狼狽売り”です。資産が大きく減少するのを目の当たりにすると、「もっと下がるかも」「一旦売っておいた方が安全かも」と考えがちです。しかし、この判断こそが最大の損失を生む原因になります。
特に底値で売却してしまうと、回復局面で再び投資に戻ることが難しくなり、結果として損失を確定してしまうのです。インデックス投資を始めたら、「15年以上は売らない」という気持ちで投資するマインドが必要です。
そもそも投資した金額を売らないと生活がままならなくなるのであれば、投資する金額を見直す必要があるでしょう。
投資金額としては、緊急用の生活資金とは別に、投資とは無関係の余裕資金を確保できるくらいの金額水準で投資することで、急落への不安を和らげることができます。
積立投資を継続してドルコスト平均法の効果を最大化
インデックス投資の中核にあるのが「積立投資」です。毎月一定額を投資することで、購入単価を平均化できる「ドルコスト平均法」が働きます。暴落時には、価格が大きく下がることで、同じ金額でより多くの口数を購入することができます。
これにより、長期的には平均取得価格が引き下げられ、回復時に大きなリターンを得られる仕組みとなっています。新NISAを活用している方は、積立枠を最大限活用し、非課税での運用メリットを享受することができます。
「暴落＝損失」と考えるのではなく、「暴落＝買い増しの好機」と捉えるマインドセットが重要です。
暴落をチャンスに変える計画的な買い増し術
もし、生活に支障のない余剰資金がある場合、暴落時はまさに「絶好の買い場」です。しかし、一度に全額を投入するのではなく、複数回に分けて買い増す「時間分散」を行うことで、リスクを抑えつつ、効果的な資産形成が可能になります。
例えば、暴落が始まった段階でまず1/3を投資し、さらに下落が進めばもう1/3、そして落ち着きを見せた頃に最後の1/3を追加するといった戦略が有効です。また、あらかじめ買い増し用の資金を用意しておくことで、焦らず冷静に行動できます。
ポートフォリオのバランス確認とリスク許容度の再点検
暴落時は、自分のポートフォリオのバランスを見直す絶好のタイミングでもあります。特定の資産クラスに偏っていないか、リスク資産と無リスク資産の割合が計画通りかを確認しましょう。
例えば、当初「株式70％・債券30％」で組んでいたのに、暴落によって株式の比率が60％以下になっているような場合は、リスク資産の比率を戻す＝リバランスの検討が必要です。また、年齢やライフステージの変化に伴い、リスク許容度そのものを再評価することも大切です。
適切なタイミングでリバランスを実行する判断基準
リバランスとは、資産配分のズレを調整して、元の比率に戻す作業です。市場の急変動により、大きくバランスが崩れた場合は、年1回程度を目安にリバランスの検討をしましょう。
資産の配分が15〜20％以上ズレた場合、リスク管理の観点からもリバランスを実行する価値があります。ただし、焦って行う必要はありません。市場が一時的に落ち着いたタイミングを見計らって、無理のない範囲で実行することがポイントです。
投資記録の振り返りで長期目標を再確認
暴落は、原点回帰のきっかけにもなります。「なぜこの投資方法を選んだのか」「何のために資産を増やそうとしているのか」を再確認することで、ブレない軸を取り戻すことができます。
投資ノートや記録アプリなどに、これまでの資産推移や自身の気持ちを書き留めておくと、過去の自分の冷静な判断が現在の不安を和らげてくれます。「投資はマラソン」と言われるように、長期戦ではペース配分と精神の安定が成功のカギを握ります。
暴落時に避けるべきNG行動3選
- 狼狽売り：感情的に保有資産を売却すると、回復時の恩恵を受けられません。
- 積立投資の中断や減額：積立をやめると、ドルコスト平均法のメリットを失います。
- 過剰な情報収集：短期的なニュースやSNSの悲観的な意見に振り回されて、冷静さを欠く原因になります。
まとめ インデックス投資の原則を守り市場の回復を待つ
インデックス投資の鉄則は、「長期・積立・分散」の3本柱です。暴落時こそ、この原則を思い出し、慌てず、計画通りに投資を継続することが成功の鍵となります。
市場の下落は誰にも予測できませんが、「下がった分だけ上がる余地が増える」と考え、冷静に対処することで、将来的により大きなリターンを得ることができます。自分の投資哲学を信じ、積立を続けながら、資産形成を加速させていきましょう。
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